朝ドラ「純と愛」

朝ドラ「純と愛」も最終回を迎えましたね。
ここ数年ずっと朝ドラは見てるので、かなりな朝ドラファンと言えます。
私にとっていい朝ドラってなんだろう?と考えてみると
家事のなか片手間でみても、しばらく見そびれても大丈夫で
一日の始まりにちょっとの微笑みと元気くれるもの
朝ドラに限ってはそれが理想。
「純と愛」は最終回までちゃんと見続けたという事はやはり魅力はあったわけです。
家族の関係を美化しない描き方も好きでした。
でも辛いことの連続で、
朝からちょっと気分がへこんだことも多かった。
「純と愛」の世界が決して嫌いなわけじゃないけど、朝ドラとしては理想的とは言えなかったかも。
ここからは最終回のことを書きます。
現実的に考えれば自分で食事ができない愛君は生命維持のためにチューブや点滴だらけのはず、
きっとおむつもしていたでしょう。
でもそんな要素は排除して絵本の眠り姫のような愛君の美しい眠りの姿は、
絵本と同じラストを想像させていたので、
あのあいまいなラストにもやもやしたものを感じてしまいました。
愛君の手の動きやラストのジュークボックスのとなりで微笑む純の写真から
愛が目覚めた方向を想像できたりもするのですが、
リアルを排除したならばファンタジーでもいいから
ハッピーなラストをきっちり見たい と思ってしまいました。
見終わってあまりにモヤモヤするので、
あれは奇跡が起きたんだ言い聞かせて、
映像で見られなかった思いきりハッピーなラストを想像してみると
意外にもあの病状で奇跡が起こる展開にも納得できない自分もいたりしました。
奇跡が起こる事は物語の中で語られてきたことと食い違うように感じたからです。
つまり私は愛君が目覚めるハッピーなラストを願いながら、
奇跡が起きる展開にも違和感があるのです。
かといってあのラストが正解とも思えないのが厄介なのよね~。
あの展開なら愛君に奇跡が起きないきっぱりしたラストもアリと私は思うのです。
純がそんなつらさを抱えながらも
家族や仲間を大切にして、なんとか頑張って働いて
懲りずに愛あるおせっかいする姿を見せてくれて終わるような…。
いろいろ考えさせられた という事はあのラストは正解で
やはり脚本家さんの思うつぼ!ということなのかもしれませんね(笑)
144話の愛君の最後のセリフはすごく印象的でした。
私にはここがラストに思えてしまいます。
「純さん、もし僕が死んだら…」
「ちょ… ちょっとやめてよ。」
「聞いてください。どうしても約束して欲しい事あるんです。もし…僕が死んじゃっても ぜったいに、ホテルのオープン 中止にしないでください。」
「何言ってんの!だって愛君…」
「大丈夫です。みんながついてます。みんなホントに素敵なホテルマンになりました みんな何があっても純さんの事を信頼して支え続けてくれます。違いますか?」
「そうだけど…」
「僕はもう死ぬのはもう怖くありません。だって僕が生きた証しを残す事ができたんですから。だから、純さん もし僕が死んでも泣いたりしないで下さい。」
「分かった…」
「うん」
「って言いたいけど やっぱ、無理 ねえ…だって愛君が死んだらどうしたらいいのよ。私…愛君が死なないって信じているし 病気だって治るって信じているから。それまで…泣かないって決めてたのに…。もう!」
「神様はこう言いたいのかもしれません。『どんなに愛し合った者もいつかは、別れないといけないんだ』って。『残された方はどんなに辛くても生きていかなきゃいけないんだ』って。」
「何それ?そんなの信じたくないから。…ていうかね 神様なんかいないんだよ。神様がいたら愛君みたいな人こんなひどい目に遭わせる訳がないし…」
「純さん…」
「何?」
「僕は神様いると思うな~。でもね、そんなみんなが思っているような全知全能な神様じゃなくて、何かもっとちょっとした事しかできないんですよ…きっと神様。野球の神様みたいにみんなが『ホームラン打ってくれ!』って思ってる時にホームラン打たせちゃうとか。相性のいい男女を運命のいたずらで出会わせるチャンスを与えるとか。純さんと僕がドンってぶつかって 初めて出会った時みたいに…。だからね…あまり神様に期待しちゃ駄目です。願いがかなわなかったからって恨んだりしても無駄です。結局僕達の人生を決めているのは、自分自身の意志と信念でしかないんですから。」
「愛君は納得してるの?自分の運命に。」
「はい。って言いたいけどやっぱ無理だな。何かね…入院してからず~っと心の中で叫んでます。何で俺が死ななきゃいけないんだろうって。何かね、どんどんどんどん嫌な奴になってるんです。もっと誰かてん俺の他にもっと死んだ方がいい奴なんて、いっぱいいるんじゃないかって。なんかどんどん臆病になってます。何かね…。今なら純の気持分かるんです。あいつ、死ぬの怖かっただろうなって。何かね…純さん帰ってから、いっつも今みたいに一人でめそめそ泣いてるんです。もっと純さんと一緒にいたいなって。離れたくないな~って。もっといっぱい…もっといっぱい純さんと話したいなって。」
by jiyong-xg | 2013-04-01 00:25 | 日本のドラマ